次のクルマ選び(その2) 幹線道路からやや離れた広い展示場に、メガーヌは野ざらしでおかれていた。ショウルームのピカピカしていた姿をイメージしていた私は、少なからずショックを受けた。室内も、キズ防止と思われるテープなどがあちこちに貼られ、あの素敵なシートもなんとなくくすんで見える。そしてエンジンルームも、走行1500kmにしてはすごく汚れていた。しかしまあ4年オチなんだからと気を取り直し、試乗を申し込んだところ、バッテリーがあがっていて今はエンジンがかからないという。うーむ。どうしたものかと思っていたら、メガーヌの別の中古車があるので、そちらを試乗してみたらという。こちらはシルバーのボディで、'97年式と1年新しいけれど走行距離は1万kmオーバーとだいぶ多い。試乗してみると、これはなかなかよかった。想像どおりの柔らかい乗り心地で、BXに比べるとステアリングも軽く楽チンそのもの。エンジンはフィール的には特徴ないけれど、BXより格段に静かで、トルク感も明らかにBXに勝る。操作系はやはりまったく違和感がなく、中古ということもあいまってすでに自分のクルマのような感じすらおぼえた。「これならBXの代わりにしてもいいな。」そう思いはじめていた。試乗が終わって見積もりを書いてもらう。158万円のプライスタグに対し、諸費用を加えなんだかんだで200万円近くになった。4年オチということはもうすぐ2回目の車検を迎えることになるし、走行距離が少ないといっても、ダンパーやゴム部品なんかはきっとそれなりにヤレているだろうし、またすぐ出費がかさむことになりそうで、思ったより安い買い物ではないなあと思った。また一抹の不安を感じたのはアフター・メンテナンスで、はっきりいってこのショップではあてになりそうになかった。どこかルノーに詳しいショップか、あるいは日産でも面倒見てくれるかなあなどと思いをめぐらす。とにかくその日は帰ることにし、BXに乗り込んだ。BXを走らせていると、やはりメガーヌはBXに近い乗り味を持っていたなあと思う。そして、それならBXから乗りかえる積極的な理由がないじゃないかと気づく。どうせなら、BXとはキャラクターが全く異なるクルマにするべきではないか。すると、メガーヌは私の運命のクルマではない。 ■プジョー206
■シトロエン・クサラ
こうして、次のクルマは当初の本命通りのフォード・フォーカスに決まった。奇しくも雑誌NAVIの2000年8月号で、河西記者がマイカーとして候補にあげた、シトロエン・クサラ、ルノー・ルーテシア、フォード・フォーカスの中から選ばれたのも、フォーカスであった。選定理由もほぼ私と同じであり、ひじょうに共感をおぼえた。なお宮城県ではフォードとマツダのディーラーは同系列であり、ユーノス時代からお世話になっているマツダの営業担当の方(注4)から購入することができたというのも、フォーカスを選んだ理由の一つであったことを付け加えておく。ボディカラーはブルーにするかシルバーにするか、少し悩んだけれどシルバーにした。その他、詳しいインプレッションなどは、機会があれば当サイトでお伝えしていきたいと思う。[2000/10/6]
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