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Goods Column, 22


ひさしぶりに欲しいと思ったクルマ

RENAULT MEGANE II
RENAULT MEGANE II (c) Renault Japon
最近、ひさしぶりに欲しいと思ったクルマが2つある。まずは、シトロエン・C-エアラウンジ。ひと目見て、これはDSの再来だと確信した。エレガントで、未来的で、とにかく超カッコイイ。でも自分が所有するとなると、ちょっと現実味がない。そこで、もっと身近なもう1台がルノー・メガーヌIIだ。メガーヌII(以下、単にメガーヌ)が本国フランスでデビューしたのは2002年。はじめて雑誌で見たときは、ヘンな形だなあと思った。ルノー・アヴァンタイムなどにつながる、最近のルノー流のアヴァンギャルドなデザインである。そして「アヴァンギャルドなデザインのフランス車」が私は大好きなのだ。もともと初代のメガーヌも好きで、以前シトロエンBXから乗りかえるときも有力候補だった。結局、BXの次はフォード・フォーカスに落ち着いたわけだけれど、そのフォーカスも乗り始めてすでに3年がたち、じつはちょっと飽きてきたところもある(笑)。そんな気になる存在のメガーヌが、いよいよこの2004年1月から日本にも輸入が開始された。もちろん買いかえる予定などないけれど、どうにもソワソワしてしようがないので、近所の日産まで見に行くことにした。

日産ディーラーに隣接したルノーのショウルームに置いてあったメガーヌは、明るいブルーメタリックのボディ・カラーの、2.0リットルモデル。実車を見たときの第一印象は、意外とコンパクト。そしてやっぱりヘンな形だなあと思った。特に、垂直に切り立ったリヤ・ウィンドウと、その下からお尻が突き出たようなスタイルは好き嫌いがわかれそうだ。フロントに目を移すと、吊り目ぎみのヘッドライトがちょっと強面な雰囲気。そして真ん中にあるひし形のルノーのエンブレムが目立つ。全体的には、大きめのキャビンに比べて、ボンネットと全長そのものが短く感じられた。しかしホイールベースは長く、はじっこに置かれたタイヤが安定感を演出している。さらにユーロNCAPの衝突安全性テストで最高の5つ星(注1)を獲得したというその剛性感も、幅広のCピラーなど随所から伝わってくる。しかしまあ、見た目はリクツではない。例えヘンであっても、自分がカッコイイと思えればそれでいいのだ。

シートに座ってみると、明るいベージュ色で適度にモダンなデザインのインテリアはすごく気に入った。センターコンソールは何もない面が多くて間のび感はあるものの、エアコンなどのスイッチ類がファニーなグッド・デザインで、フランス車お約束のプラスチックぽさもうれしい。メーターは今風のつや消しクロームのふち取りがされ、針の形はユニークな凝ったもの。オレンジ色の透過光照明もマッチしている。ステアリング、レバー類のデザインと感触もよい。やはりインテリアのセンスのよさにかけてはフランス車だなあと、改めて感じた。ユーティリティ面では、見るからに狭そうなトランクは、やはりそれほど余裕はなさそう。ただし室内には床下収納などの物入れがたくさんあり、日常的にはむしろ便利かもしれない。オーディオはCD+ラジオが標準装備で、デザインはシンプルですごくいいのだけれど、ちょっとものたりない。その他の便利機能については、今どきのクルマとして特に不足はないようであった。あと、残念ながら試乗はできなかったので乗り味うんぬんは想像の域を出ないけれど、雑誌のインプレッションを読んだ限りでは、かなり期待できそうだ。なにしろ、2003年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーである。きっといいに違いない。

Ford Key
ここで不毛な試みと知りつつ、ついつい今の愛車フォーカスとメガーヌを比べてみる。ボディ・デザインはフォーカスもかなり個性的だけれど、やはりメガーヌのほうがヘンさ加減では上をいっている。インテリアは断然メガーヌの勝ち。ユーティリティとオーディオ等の装備では、フォーカスがやや優勢。走りは、たぶんいい勝負。価格もほぼ同じ(注2)。こうしてみると、フォーカスも負けてはいないけれど、やはり今はメガーヌに心惹かれるというのが正直な気持ちだ。でもそのメガーヌにも、ひとつだけひっかかることがある。それは「キーがない」(注3)ということだ。メガーヌにはキーの代わりに、マルチファンクション・カードなるものがついてくる。このカードをセンターコンソールのスロットに差し込み、スターターボタンを押して、エンジンを始動するのだ。ドアやハッチの開閉もこのカードで行う。なんともスマートで新しいメソッドには違いないのだろうけれど、どうにもなじめない。私が子供の頃から、クルマにはキーがついてきて、キーでエンジンをかけるものだった。そしてクルマを所有したという実感は、キーを手にしてみて初めて湧いてくると思う。だから私はキーのデザインなんかにも、とてもこだわるほうだ。リモコンやイモビライザーがついたり、いろいろとハイテク化が進んでも、あくまでキーはキーの形をしていなければダメ。ましてやそれがプラスチックのカードというのでは、あまりに味気ないと思うのだ。

と、メガーヌに浮気心を持ったせいかどうかは別として、先日、フォーカスが初めて故障らしい故障をした。走行中、突如エンジンがパワー不足になり、クルマ全体が異常に震えるのだ。原因は点火系(イグニッション・コイル)で、1気筒だけうまく回らなかったということだった。本当は3年間の保障期間を少し過ぎていたのだけれど、無償で修理・部品交換してくれたフォードのディーラーには感謝しつつ、今までまったくメンテ・フリーだったフォーカスにも不安が出てきたなあというところである。まあ、ちょっとはかまってくれというアピールだったのかもしれない。だからというわけではないけれど、フォーカスのキーホルダを新調した。イギリス製で、黒い革にコスワースのロゴが刻まれたプレートがぶらさがっている。メガーヌのカードだったらこれも似合わないなとか思いつつ、とりあえず今はこんなちっぽけなキーホルダのリングが、フォーカスへの愛着心というか、気持ちをつなぎとめている。[2004/2/4]

注1: Cセグメントでは唯一メガーヌだけが5つ星なんだそうである。ディーラーの人もさかんにそれを強調していた。
注2: メガーヌの価格は 1.6リットルの一番安いモデルで220万円と決して高くはない。
注3: 正確には、エマージェンシー用のキーがカードの中に隠されている。バッテリーがあがってしまってカードが使えなくなったようなとき、ドアノブの横のカバーを外すと鍵穴が出てくるので、このキーを使ってドアを開けることができる。ちなみに、そのキーでエンジンをかけることまではできないらしい。

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